マンジャロ注射はダイエットに効果ある?副作用や痩せない理由も
医療ダイエットで使われることが多い「マンジャロ」。使ってみたいと思っていても、副作用や痛みがあるのか気になり、躊躇してしまう人は多いのではないでしょうか?
この記事では、マンジャロの効果や副作用について解説します。マンジャロを使おうか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
マンジャロ皮下注とは?痩せるメカニズムも解説!
主に2型糖尿病の治療に使われる注射薬で、週1回の皮下注射で血糖値のコントロールや体重減少効果が期待できる薬です。マンジャロ皮下注の特徴は、GLP-1受容体とGIP受容体の両方を刺激する「デュアルインクレチン作動薬」であることです。現在医療ダイエットでは、GLP-1受容体に作用する薬が多く出回っています。マンジャロは、GLP-1受容体とGIP受容体の2つを刺激します。
これにより、強力なHbA1c改善作用・体重減少作用を期待できます。米国では肥満症治療薬としても承認されており、日本でもダイエット目的で、自由診療として使用されるケースが増えています。
食欲抑制+インスリン分泌+代謝改善のトリプル効果!
マンジャロは、GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)とGIP(胃抑制ポリペプチド)という2つのホルモンの受容体に作用することで、インスリンの分泌を促進し、血糖値を下げます。さらに、食欲中枢に働きかけて食欲を抑え、胃の排出を遅らせることで満腹感を持続させる効果もあります。この「デュアルアゴニスト」という仕組みにより、単一のGLP-1受容体作動薬よりも体重減少効果が高いとされており、新しい肥満治療薬としても注目されています。
マンジャロと他の減量治療薬の効果比較
薬剤名 | 主成分 | 最大投与量 | 減量効果(体重減少率) | 備考 |
マンジャロ | チルゼパチド | 15mg/週 | 約22.5%(SURPASS-2試験) | GLP-1とGIPのデュアル受容体作動薬で、最も高い減量効果が報告されています。 |
ウゴービ | セマグルチド | 2.4mg/週 | 約9.9%(68週間) | 肥満症に対する保険適用あり。 |
オゼンピック | セマグルチド | 1.0mg/週 | 約7.2%(68週間) | 2型糖尿病治療薬として使用され、肥満症には自費診療となります。 |
※上記のデータは必ずしも、効果を保証するものではありません。
マンジャロ、ウゴービ、オゼンピックはいずれもGLP-1関連の注射薬ですが、マンジャロはGLP-1とGIPの2つの受容体を同時に刺激する点が大きな違いです。オゼンピック(セマグルチド)やウゴービはGLP-1受容体作動薬のみで、体重減少効果はあるものの、マンジャロのほうがより強力な減量効果があるとする研究もあります。
また、ウゴービは肥満症治療として承認されているのに対し、オゼンピックとマンジャロは糖尿病治療薬としての保険適用が基本で、ダイエット目的で使う場合は自由診療になります。
3つの薬剤投与ではマンジャロの減量治療効果が最も高い!
マンジャロ | ウゴービ | オゼンピック | |
減量効果 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
保険適用(肥満症) | × | ○ | × |
投与頻度 | 週1回 | 週1回 | 週1回 |
主な適応疾患 | 2型糖尿病(肥満症は自費) | 肥満症 | 2型糖尿病(肥満症は自費) |
マンジャロとオゼンピックはいずれも2型糖尿病の薬です。一方ウゴービは肥満症の薬となります。
各薬剤にはそれぞれの特徴と適応がありますので、医師と相談の上、最適な治療法を選択されることをおすすめします。
効果が高い分、副作用もある?
マンジャロは強力な体重減少作用を持つ薬ですが、どのような副作用があるのでしょうか?ここからは、マンジャロの持つ代表的な副作用について紹介します。
①吐き気
マンジャロを使用すると、胃の動きが遅くなることで満腹感が続きやすくなりますが、その影響で吐き気を感じることがあります。特に投与初期や用量を増やした際に起こりやすいですが、多くは一時的なもので、体が薬に慣れると軽減される傾向があります。脂肪分の多い食事を避け、少量の食事を複数回に分けて摂ると、吐き気を軽減できる可能性があります。
②便秘・下痢
マンジャロは腸の動きにも影響を与えるため、便秘や下痢といった消化器系の副作用が出ることがあります。人によっては腸の動きが鈍くなって便秘になり、逆に刺激によって下痢を起こすこともあります。多くは服用を続ける中で軽快していきますが、水分補給や食事の調整で対応することが推奨されます。
③低血糖のリスク
マンジャロ単体では、低血糖のリスクはそれほど高くありませんが、インスリンやスルホニル尿素薬と併用する場合は注意が必要です。血糖値が下がりすぎると、ふらつき、冷や汗、動悸、空腹感などの低血糖症状が現れることがあります。そのため、併用薬の調整やこまめな血糖測定が重要です。
痛いって本当?正しい使い方ガイド
マンジャロは注射をすることで、薬剤を体内に入れるため、痛くないのか気になる人は多いのではないでしょうか?ここではマンジャロの使い方を解説します。
1.灰色のキャップをはずす
マンジャロの注射には、「アテオス」という専用のペンを使います。まずは、アテオスの灰色のキャップをまっすぐ引っ張って、取り外しましょう。
2.ロックを解除する
透明な面を皮膚にあてて、緑色の目印をロック解除の方向に回しましょう。
3.注入ボタンを押す
紫色の注入ボタンを押しましょう。カチッという音がなったら注射が開始される合図です。
2回目にカチッと音がなったら注射完了です。
マンジャロで痩せないこともある?
マンジャロは体重減少効果のある薬ですが、正しく使わないと痩せないことがあります。ここからは、マンジャロを使っても痩せなかった場合に考えられる原因を3つ紹介します。
①食生活との関係や運動不足
マンジャロは食欲を抑え、血糖コントロールや代謝改善に効果がありますが、暴飲暴食や不規則な食生活、運動不足など、生活習慣が乱れていると、十分な効果を発揮できない場合があります。特に高カロリーな食事や間食を続けていると、薬の作用を打ち消してしまい、体重が減りにくくなります。生活改善との併用が重要です。
②継続できないケース
副作用や効果が実感できないなどの理由で、自己判断でマンジャロの服用を中断してしまうと、効果が持続せず体重減少が止まることがあります。この薬は継続して使うことで徐々に体重や代謝に働きかけるため、途中でやめると本来の効果を得にくくなります。医師の指示を守り、勝手に中止しないことが大切です。
③投与量が十分でないケース
マンジャロは、段階的に用量を増やしていく薬で、最初の低用量では効果が実感しにくいことがあります。個人差があるため、適正な効果を得るには十分な投与量に達する必要があります。用量が少ないままだと、食欲抑制や体重減少効果が弱くなる可能性があります。効果が見られない場合は、医師と相談しながら適切な量に調整することが重要です。
マンジャロは保険適用になる?
マンジャロ(チルゼパチド)は2023年に日本で2型糖尿病治療薬として承認され、条件を満たせば保険適用になり3割負担で済みます。ただし、これは糖尿病の治療を目的とする場合に限られ、ダイエット目的での使用には保険は適用されません。そのため、美容目的で使用する際は「自由診療」となり、全額自己負担となります。使用目的によって保険適用の可否が分かれるため、医師との相談が重要です。
どこで買える?マンジャロの入手方法
マンジャロの入手方法は主に3つあります。それぞれの特徴を見てみましょう。
①対面診療
マンジャロは、医療機関での対面診療を通じて処方を受けることができます。医師の診察により、体調や既往歴、目的に応じて適切な投与量が判断されます。副作用や効果を直接相談できるのがメリットです。
②オンライン診療
スマートフォンやPCを通じて自宅から医師の診察を受け、マンジャロを処方してもらえるのがオンライン診療の利点です。移動や待ち時間が不要で、忙しい人にも適しています。処方後は自宅に薬が配送されるため、手間なく継続的に治療が受けられます。自由診療である場合が多く、料金やアフターフォロー体制も事前に確認が必要です。
③個人輸入はNG?リスクに注意!
個人輸入では、海外の通販サイトなどを通じてマンジャロを自己責任で購入することが可能です。ただし、医師の診察を受けずに薬を入手することになるため、安全性や品質に不安が残ります。また、偽造品や使用期限切れのリスクもあり、健康被害の可能性があるため厚生労働省も注意喚起しています。価格が安い場合もありますが、原則おすすめはされません。
マンジャロに関するQ&A
使用を避けるべき人は?
以下の方は、マンジャロの使用を禁じられています。
・チルゼパチドの成分に対し過敏症の既往歴のある患者
・糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者
やめたらリバウンドする?
マンジャロを中止すると、リバウンドする可能性があります。これは、薬の食欲抑制効果が急に無くなるため、以前の食習慣に戻りやすくなるからです。リバウンドを防ぐには、徐々に用量を減らしながら、健康的な食生活と運動習慣を継続することが重要です。
他の薬との併用は?
マンジャロと他の薬を併用する場合は、医師もしくは薬剤師に伝えましょう。併用すると身体に悪影響が出る場合があります。特にスルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加する恐れがあります。
【未承認医薬品等(異なる目的での使用)】 マンジャロは医薬品医療機器等法において、2型糖尿病の効能・効果で承認されています。しかし肥満治療目的の使用については国内で承認されていません。【入手経路等】 多くの病院では、国内の医薬品卸業者より国内の承認薬を仕入れています。【国内の承認医薬品の有無】 国内では「ウゴービ」というGLP-1製剤が「肥満治療」の効能・効果で厚生労働省に認可されています。【諸外国における安全性などに係る情報】 GLP-1受容体作動薬の注射製剤が米国FDAと国内で肥満治療薬として承認されています。 |